Due Tre ドゥエトゥレ ~激ウマ!西八ビーフカレー誕生秘話~
- 2016/7/22
- 西八グルメ探訪
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第一回 八王子お店大賞受賞店「Due Tre」
今回特集するお店は、西八王子駅北口を降りて国道20号を渡り、南浅川方面へ歩くこと5分、静かな住宅街の中にある隠れ家的ベーカリー「Due Tre(ドゥエトゥレ)」さんです。
Due Treさんは、地産・地消・地活に取り組んでいるお店を対象に贈られる賞である、八王子商工会議所主催「第一回 八王子お店大賞(小売・サービス部門)」を受賞しました。
お店はこじんまりとしていながら、その取り扱い商品はゆうに100を超え、食パンを中心に焼菓子からサンドウィッチ、天然酵母、世界各国のパンまで幅広く取り扱っています。
大量生産ではなく、色々なパンを少しずつ、時間と手間をかけて作られたDue Treのパンは水分がパン生地全体にしみわたり、しっとりもっちりとした食感が特徴です。
今回はDue Treのオーナーシェフ、川崎泰之さんを取材して食パンとともに人気商品である「西八ビーフカレー」の美味しさの秘密に迫ります。
でかめ具材ギッシリ!激ウマサックサクの西八ビーフカレー
西八ビーフカレーは厳選された高級牛肉と、八王子で採れた新鮮野菜をじっくりと煮込んだ自家製の具材を使用。揚げたては格別の食感で、パン生地の外側はサックサク、内側はしっとりもっちりしています。
カレーの具材には大きめのお肉とゴロゴロ野菜がギッシリと詰まっていて、一口噛むと中からスパイシーなカレーの具材がドワ~ッと溢れ出てきますので、こぼして服を汚さないようにご注意下さい。
また、化学調味料や保存料などの添加物を使わないため、スパイシーなのに後味がとてもさっぱりしています。化学調味料特有の舌のヒリヒリ感もなく、胃にもたれません。西八ビーフカレーは健康志向の方や胃腸の弱い方、お子様でも安心して食べられます。
こだわり具材の西八ビーフカレーが完成するまで
まずは自家製カレールゥを仕込みます

八王子産のジャガイモ、玉ねぎ、ニンジンをタップリと煮こみます
美味しさの秘密は具材と煮こみ時間にあり。
野菜は地元八王子産のじゃがいも、玉ねぎなどを使用。牛肉は追分にある渡辺精肉店のもので、値段も美味しさも別格だそうです。煮込むとお肉からダシが出て絶品のカレールゥになるんだとか。このお肉に行き着くまでに会員制業務スーパーのメトロに行ったり市場に行ったりしましたが、渡辺さんのお肉が一番美味しかったそうです。

3種類のカレー粉を使用
これらの具材に3種類のカレー粉と厳選された10種類のスパイスを加えて4~5時間煮こみます。
煮込んだあとはパンくずを加えてよく撹拌します。
牛肉のダシと野菜エキスがたっぷりと滲みでた絶品カレールゥが完成!これを冷蔵庫で一晩寝かせ、うまみエキスをじんわりと具材にしみ込ませます。このままご飯にかけて食べても美味しそうですね~(^^)
次にパン生地にビーフカレーを包み込んで揚げます
1.食パンと同じ、しっとりもっちりのパン生地をこねて成形します。
2.パン生地にビーフカレーを充填。このとき必ず大きめのお肉を入れます。
3.生地にビーフカレーを包み丸めます。
4.パン生地の表面に新鮮卵をたっぷりと塗ります。
5.そこへザックザクな粗挽きパン粉をまぶせます。
6.一度に20個くらいずつ作って、15分間発酵させて膨らませます。
7.熱伝導の良い銅鍋を使い、キャノーラ湯でこんがり揚げてできあがり!美味しそうですね~
西八ビーフカレー開発エピソード、美味しさの源流は京都の料亭にあった!

ゴロゴロお肉とデカメ野菜がギッシリ
川崎さんは開店当初、カレーパンに業務用のレトルトカレーを使っていましたが、あまり美味しくなかったので自家製のカレールゥを作ろうと決意。それからは料理好きの奥様と一緒に必死にレシピを考えました。
このときに重要な役割を果たしたのが奥様の弟さんでした。弟さんは京都の料亭で修行を積み、その後独立。現在は西麻布で「麻布淺井」という創作和食のお店を営業されています。http://asai.webcrow.jp/
この弟さんから、どうしたら美味しいカレーパンができるか色々とアドバイスをもらって西八ビーフカレーは誕生したそうです。美味しさの源流は京都の料亭にあったんですね。
Due Tre トリビア
Due Treとはイタリア語で2と3という意味だそうです。なぜ2と3を使っているのか川崎さんにお伺いしたところ、「私の誕生日が10月23日なので、これにちなんで2と3をイタリア語にしました。」とのこと。
23は縁起の良い数字で、お店の開店日は23日がやたら多いとか。天皇誕生日も23日で、ついでにマイケル・ジョーダンの背番号も23で結構気に入ってるんですって!謎がとけましたぁ~。ちなみに毎月23日はDue Treの日で、毎月変わりで100円パンを出しています。
オーナーシェフ、川崎泰之さんより
自己紹介
恵比寿の神戸屋レストランに5年勤め、食パンの基礎を学んだあと、当時住んでいた久我山の小さなパン屋さんに転職。ここは食パン命ともいうべきお店で、予約で一日100本売れていました。この店で学んだことは、「小さなパン屋は食パンが売れないと潰れる」ということ。
ここで約3年修行を積んで11年前に独立。しかし、満を持して作った食パンがあまり美味しくありませんでした。師匠からレシピももらったのにも関わらず、同じ味にならなかったのです。結論から言うと、パン屋さんにはそれぞれ住んでいる酵母が違うため、同じ食材でもパンの味が店ごとに変わるためです。
最初の頃は酸っぱかったり、今日は味が違う、とかいろいろと苦労しましたが、ここ3年位でようやく満足できるレベルになってきました。今でも寝ても覚めてもパンのことばかり考えている私ですが、これからも身体にできるだけやさしいパンを提供してまいりますので、ぜひご賞味下さい。
こだわり
Due Treのパンは酵母が違います
当店では食パンやハード系など、それぞれに合ったパン酵母を4種類使っています。食パン用の酵母は小麦と水だけから起こしたもので、11年前から継ぎ足し継ぎ足しで熟成させました。今ではワインの香りがして、これが食パンに移って良い香りが楽しめますよ。
無添加で身体にやさしい食材を使用
パンは添加物を入れないと2~3日でバサバサになりますが、Due Treのパンは無添加でも常温で一週間は持ちます。当店では一度に大量に作らず、3日間かけて少量ずつ作ります。酵母の種付けをしてから一晩寝かせ、翌日に生地を練り、翌々日に焼きあげます。時間をかけることで生地に水分がゆきわたるため、当店のパンはとてもしっとりしていて日持ちします。
マーガリンは未使用
マーガリンなどの人工物が嫌いで、食パンにはオーガニックのショートニングを使っています。ショートニングは無味無臭といわれていますが、色々と味見をした結果、だいぶ味が違うことが分かりました。
関東圏のパン屋はほとんど食べ歩き制覇
開店から二年間はお客さんがあまり来なかったため、パンの研究と食べ歩きに時間をかけられました。おかげで関東圏のパン屋さんはほとんど制覇して恐ろしく詳しいですよ(笑)。食べ歩きの中で気づいたことは、メディアに出ていない、近所で思いっきり売れているパン屋は本当に美味しいということです。
八王子産の食材にこだわります
昔は、スーパーにはできない味にこだわりを持っているお客さんがいましたが、今また、そういう時代に戻っている空気を感じています。地球の裏側から食材を持ってきて八王子の人に食べさせても多分合わない。八王子の土で育ったものが八王子の人に合うという考えでやっています。ちなみに当店で使用しているニンニクは私の実家(恩方)の庭で採れたものです(笑)。
パン生地は私以外に触らせません
パン生地は開店から今まで、全て私が作ってきました。今でも午前2時からお店に出て、2~3時間は一人で生地を作っています。
チョークアーティスト、小栗美穂さんより
「Due Treさんって、チョークアートが絶対に似合うと思います。」と川崎さんにラブコールを送るのは、八王子でチョークアーティストとして活躍する小栗美穂さん。今回、Due Tre特集することをお伝えしたところ、快く出演して下さいました。
前回特集した「八王子旬香そめい」のシャッターやウェルカムボードも小栗さんが手がけました。小栗さんがDue Treをチョークアートで表現したらどうなるか、私も見てみたい気がします。川崎さん、いかがですか?(笑)
その他の作品(抜粋)
▽もぐもぐファーム 八王子でお花と野菜を作っている農家さん
▽Bar Azul(バー アズゥ) 八王子三崎町のカジュアルショットバー
小栗美穂さんよりひとこと
地元八王子でチョークアートの制作、講師活動をしています。
チョークアートとはもともとは、オーストラリア発祥の看板アートのことです。日本でも、カフェやレストランなどで目にする機会があると思います。
黒くペイントした板に、スクールチョークではなく、オイルパステルで何層にも色を重ね、自分の指を使い新しい色、グラデーションを作っていきます。看板のみならず、バリエーションや可能性は様々。これからの新しいアートをご覧ください。
ボードの制作は完全オーダーメイド。
お店の看板やメニューボード、また大事なひとへのプレゼントなど、サイズも応相談。1枚1枚、心を込めて描いています。
まだまだ「チョークアートって?」と、知られていない部分もあります。少しづつ、この鮮やかな世界を自分なりに広めていければと思います。
・ホームページ → http://www.mihoschalk.info/
・ブログ → CHALKARTと日々と私
関連サイトでDue Treをチェック
・食べログ
・ヒトサラ
お店データ
店名:Due Tre (ドゥエトゥレ)
電話:042-682-5066
住所:東京都八王子市千人町2-13-8 モナーク西八王子1F
HP:http://duetre.com/
Facebook:https://www.facebook.com/23duetre/?fref=ts
営業時間:6:30~19:00
定休日:月曜日、第1、第3火曜日
ジャンル:パン屋
最寄駅:JR中央線 西八王子駅
アクセス
Due Treのパンが食べられる飲食店
1.モンモランシー(フレンチ)
〒193-0835
東京都八王子市千人町1-6-2 グランドステイタス角谷ビル
042-668-0268
・食べログ
2.アントレー(フレンチ)
〒193-0832
東京都八王子市散田町3-18-11 2.4.8ショッピング街2F
042-665-9837
・ぐるなび
当サイト管理人より
八王子グルメ探訪 第5回、Due Tre特集はいかがだったでしょうか。今回はDue Treの人気商品、西八ビーフカレーの開発エピソードと製造工程をレポートしました。
この西八ビーフカレー、開発エピソードも驚きましたが、具材にもこだわっていて、川崎ご夫妻の「コスト高で利益が少なくなっても、美味しくて身体にやさしいパンを提供する」という半端ないプロ意識に感嘆しました。
取材の中で印象的だったのは、「今でも、寝ても覚めてもパンのことばかり考えている」という川崎さんの言葉でした。7年前に結婚してから旅行には一回も行っていないそうですが、きっと、川崎さんにとっては旅行よりもパンのことを考えている方が楽しいんだろうなぁ、とふと思いました。
川崎さん、今後もできたてサックサクの西八ビーフカレー買いに行きますのでよろしくお願いします!